第7回 レース出場で上位入賞を狙うべし!    

今回は『ツーリングカーミーティング』第3戦に参戦。第2戦(第5回参照)の借りを返すため、前回はエキスパートの田辺氏に登場していただき、個別にアドバイスを受けた。さぁ、今回はリベンジを果たす場であるとともに、ラジコン道入門の最終回。果たしてメンバー達は有終の美を飾ることができるのか!?


_

 早朝だというのに、初夏の陽射しがさんさんと照りつけるKサーキット。続々と集結する「ラジコン好き」たちの熱い想いを現しているかのようだ。さて、今回のレースに参戦するメンバーは、米川選手、原選手、清山選手、飛山選手の4名。近田選手、石田選手はどうしても抜けられない用事で不参加となってしまった。

 時刻はAM8:30。主催者であるRC専門店のスタッフから、レース参加の受付を呼びかけるアナウンスが入った。リーダー米川選手を筆頭に、清山、原、飛山選手が「GT-1クラス」への登録をすませていく。少し時間を置いてドライバーズミーティング、そして各自思い思いにマシンのセッティングに入った。

 セッティングを終え、続々とコースインしていくTYRメンバーたち。今のところ全員調子がいいようだ。さすが最終ラン(ラジコン道として)ということもあり、気合の入れ方も違う。さて、練習走行ではリーダーの米川選手、原選手の好調ぶりが目立った。抜群にイカす感じでコーナーを駆け上がっていく。とくに米川選手はここの所お休みが続き、リーダーとしての存在価値が問われる一戦だけに胸に秘めたものがあるはず。

 相変わらず秀逸なピット作業を見せるのが清山選手。メンバーがちょっと困っていると、すかさずヘルプに入り手際よく問題を解決していく。さすが“清山工房”と言われるだけの実力者であることを改めて再認識させられた。肝心の愛車のほうもなかなかコンディションは良さそうだ。

 

 ただ練習走行後半、飛山選手のマシンがトラブル。メンバー屈指の実力者でありながら、ここの所やや精彩を欠くだけに多少の不安を残す立ち上がりとなった。

今回TYRメンバーが使用したマシンを紹介しよう!

京商ピュアテンGP V-One R

米川選手

タミヤTG10-Mk.1

清山選手

京商ピュアテンGP V-One R

原選手

京商スーパーテンFW-04

飛山選手

 しかし、予選は5分間。前回同様、どれだけコースを回ることができるかを競う周回レースだった。TYRの一番手はヒート2の米川選手と清山選手、原選手。とくに練習走行から調子が良かった米川、清山コンビに好走が期待された。

 序盤で順調にラップを重ねたのは実力者、原選手だ。スタートはもう一つだったものの、次々と他のマシンをオーバーテイクしていく。ただレース中盤で痛恨のミス。完走を果たすことができずトップ10外でのフィニッシュとなってしまった。一方の米川選手と清山選手は、スタートからたがいに競るようなカタチでレース終盤へ。残り数周で米川選手が清山選手をパス。TYRメンバー中トップで予選を終了した。

 このあとヒート3には飛山選手が登場。好調時と比べるとタイムが伸びきらない。随所でキラリと光る走りを見せるものの、ピットに入る回数が多いのが原因だ。結果として全員がトップ10から外れ、ホロ苦い幕開けとなった。

 予選終了後、しばしの静寂がKサーキットを包む。ピットごとに陽射しよけのパラソルが開かれ、乾いた風が焼け付く肌に心地よい。さて、参加者たちは昼食もそこそこに、それぞれのマシンのセッティングに取り掛かっていった。ここで、決勝レース(20分の耐久レース)の組み合わせ発表。予選順位によってGT-1クラスが2つのヒートに別れて、2回のラウンドを戦い、全ヒートの結果をまとめて総合順位を決める方式で進められるのだ。

 いよいよ決勝レースがスタート! チェッカーフラッグが新調され、地域レースといえど本格的な雰囲気が漂う。グリッドに整列されたマシンは、いまや遅しとフラッグが振り下ろされるのを待つ。いつみても緊張の一瞬だ。

 さてTYRメンバーの一番手は、ヒート5にエントリーされた米川、清山、原の3選手。予選と同じ組み合わせだ。スタートと同時に2位に米川選手、3位に清山選手、4位に原選手が付け、はやくも好走モードに突入…と思いきや2周目で原選手がクラッシュ。原選手は、16周目でも深刻なマシントラブルに巻き込まれ、300秒を超えるタイムロスとなってしまった。11周目に、このラウンド最速ラップである14秒台後半を叩き出しただけに、このロスは大きく、このラウンドは6位どまりとなった。

 一方好調な走りを見せたのが米川選手。安定した周回はさすがにチームリーダーだ。無理をせず要所を押えた走りで、15秒台後半から16秒台でまとめ1位でフィニッシュ。15秒台を連発しつつも、攻撃的な走りのためにクラッシュを数度繰り返した清山選手は2位でこのラウンドを終えた。ただし、レース終盤の米川選手VS清山選手の白熱バトルは圧巻の一語。抜きつ抜かれつのデッドヒートの後、軍配は米川選手に上がった。

 この後、第4ヒートに飛山選手が参加。いつもとボディが違い、後部からの空気の抜けが悪くマシンの制御がうまくいかない。このあとの第2ラウンドを含めて、本日のベストラップは16秒台後半。本来なら13~14秒台をたたき出すこともあるだけに不完全燃焼の1日となってしまった。

 時は流れ、第5ヒートの第2ラウンド開始。泣いても笑ってもこのバトルで全てが決する。米川選手には総合優勝の期待とプレッシャーがかかるが、その結果やいかに。

 ロケットスタートを決めたのは我らが米川選手。しかしレース序盤で他のマシンと接触、順位を5番手まで落とす。必死に態勢を立て直し、清山選手以下を追うが果たして届くのか。さて、替わってトップに立ったのが清山選手で、抜群のコーナリングと直線の伸びの良さでグングンと後続を引き離していく。また、この2人の主導権争いに最後までくい下がったのが原選手。マシントラブルの影響からか絶好調とはいえないものの、キレのある走りは健在だ。

 

 結果として、この日メンバー中最速の14秒台半ばの好タイムをマークした清山選手がこの第2ラウンドの覇者となった。3位に米川選手、僅差の4位に原選手が入選した。

決勝レース終了後、しばらくして参加者全員が集められ表彰式が行われた。気になる総合順位の発表に耳を澄ませるTYRメンバー一同。すると、スタッフの拡声器から聞きなれた声が…。「3位、米川選手!」。やったー! とうとうTYRが表彰台をゲットした瞬間だ。駆け寄るメンバー、少し照れた横顔がまぶしい米川選手。

 そのリーダーとデットヒートを繰り広げた清山選手は5位入賞、原選手は10位。飛山選手はトップ10入りを決めることはできなかったが、本来メンバー随一のポテンシャルを持つといっても過言ではない男。決してこのままでは終わらないはずだ。

 さて、上位入賞者への賞品授与のあとには、ボディやCOSMO-FUELの燃料などの賞品がクジ引きで配られた。アットホームな雰囲気いっぱいの中、『ツーリングカーミーティング』はフィナーレを迎えた。

米川選手

最後に結果が出せて良かったよ。でもさすがに決勝の第2ラウンドは緊張しちゃったかな。メンバーに冷やかされたけど、これでTYRのリーダーの座も10年は安泰だよね(笑)。

原選手

今日はあんまり調子が良くなかったけれど、一応目標の10位以内はキープしたので、これからもっと精進します! まぁ、今日は“リーダーの日”だったみたいだね。

清山選手

米川さんにいい所を持ってかれちゃいました(笑)。自分の調子自体は単発では結構良かったんで、今度はトータルで勝てるようにしていきたいと思います。

飛山選手

「前回のレースから完全復活」とはいかなかったけど、ある程度楽しんでレースできました。これからの季節は好きだし、どんどん調子を上げていきますよ!

ラジコン道「VOl.1~7」で共通していたのが、TYRメンバーたちから伝わってくる、RCの楽しさ、RCを通じた仲間の輪の素晴らしさ。レース結果に固執するのではなく、もっと大きな枠の中でRCと接し、互いに切磋琢磨していた。連載は終わるが、彼らのチャレンジはこれからも続く。それぞれのラジコン道を極めるために(完)。